出鱈目データで緊急事態宣言を引き延ばす東京都知事

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東京都の重症病床使用率が大幅に下方修正された。統計に齟齬があったという大変杜撰な事が判明している。間違った数字でメディアが報道し続けて来た。
 
2月26日に厚生労働省が東京都の重症病床使用率が大幅に下方修正したが、2月16日時点ではこの使用率が86.2%と、かなり逼迫している様子だったのが23日時点で32.7%に急に下がった。これは何故かというと、従来の分母と分子、つまり病床数のうちの重傷者数の取り方が不整合、不正確なデータだったのに、東京都も厚生労働省も特段の発表をしていない。メディアも気づかず指摘もしていない。病床確保数(分母)が500だったのを1000に修正したので当然、使用率は下がる。そんなに逼迫していないということになる。厚生労働省の発表も東京都から報告された数値に元ずくもの。東京都が何をやってるんだ、ということになる。
 
厚労省は1月15日時点での都内の重症病床使用率を空欄で発表していて、国基準ではない、分母と分子の整合性が取れていない不正確な数字であることを認識していた。しかし、厚労省は注釈を付ける形で不正確な数値を発表し続けていたと。しかも大手メディアは注釈を抜いて、86%とか113%とか、誤報を繰り返し、大幅な下方修正についてもきちんとした報道はなされていない。
 
実はこれ昨年春の緊急事態宣言でも、小池百合子さん率いる東京都については、都内入院者数の大幅な下方修正をしたり、病床確保数の大幅な上方修正をしたりと似たような間違いをしていた。このことについて加藤官房長官が記者会見で問われて「緊急事態宣言の解除等の判断にあたっては、医療提供体制の状況を正確に把握して行くことが重要であり、厚生労働省から東京都に対し、厚生労働省が提示している基準(国基準)に従って重傷者用病床を報告するようこれまでお願いをして来たところであります。これを受けて、東京都において医療機関に対し改めて調査を行い、2月26日の東京都のモニタリング会議にて厚労省が示した基準に基づくと重傷者用病床が1000床確保された旨が公表された」と上手く言い訳をしている感あり。厚労省が東京都についておかしな数字を出したという話(数字を捏造した等)は前々から聞いている。厚労省は酷いんだと。官邸との間でいろいろあったらしい。何をやっているんだと当時思っていたが、今回やっぱりかという感じが出て来た。東京都知事が何かの思惑を持って、東京医師会とつるんでわざとやっているのかと、当時指摘した人もいた。今回も緊急事態宣言の再延長に当たって、小池さんの事がいろいろと語られているが疑惑が結構あるなという気がする。
 

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一番根本にあるのは医療資源を確保すること。コロナが始まって一年が経つ、「医療資源が確保されていない」というのが実は日本に置いて一番大きな問題。医療がちゃんとしない為に国民全員がものすごく迷惑している。経済・社会・文化活動をみんな抑えられているわけで。井上先生が作って下さった図で、日本は何故、人口当たりの感染者数が少ないのに医療逼迫と言われるのか。これは政策ミスによる人災なんだと先生はおっしゃっている。
 

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日本には個別の中小病院が多くて、個々に医療をやっているが、もっと機能的に、あの病院はこういう役割、コロナはここで、普通の病気についてはこっちで、というような役割分断をパッと出来るように。その為に必要なのはデータの共有。それが無い為にどの病院がどのくらい空いているかが分からない。これでは全く話にならない。日本の医療システムがキチっと組み立てられて来なかったことのツケで我々は緊急事態宣言から脱却できないという事については皆さんも、もっと声を大にして「これからは危機管理の為に医療をしっかりしろ」と「医療こそ緊急事態宣言だぞ」という声を上げていかなければいけないのではないか。

 
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